専門的口腔ケアと、日常の歯ブラシでインフルエンザ予防
2021.12.07こんにちは!府中ワンデイデンタルの平岡です!!
12月に入り本格的に寒さを感じる季節となりました。
毎年冬になるとインフルエンザの流行シーズンを迎えます。
インフルエンザは、小児や高齢者、病気とその治療で免疫が低下した患者さんにとって、生命にかかわる重篤な感染症といえます。
ご自身がかからないようにすることはもちろん、ご家族や周囲の人々にうつさないようにするためにも、しっかり予防を心がけたいものです。
近年、インフルエンザを予防するうえで歯みがきや口腔ケアに努めることが重要だという研究結果が示され、注目されています。
インフルエンザは細菌ではなくウイルスですので、細胞に侵入して体内に入ります。この時に口腔内にある歯周病菌が多いと、この細胞への侵入を手助けしてしまいます。また細胞の中で増殖したインフルエンザウイルスが体内に入るときも、歯垢の中の菌が多いと体内に入る手助けをしてしまうの
です。
つまり、歯周病菌や歯垢内の細菌が多いとインフルエンザウイルスが増殖しやすく、体内に入りやすいということになります。
また統計でも、歯科学報105(2):129-137に掲載された論文より、高齢者に対するPOHC(専門的口腔ケア)によるインフルエンザ発症率というものがあります。専門的口腔ケアをしていない人の発症が9.8%に対し、専門的口腔ケアをしている人の発症率はなんと1.0%
でした。これは高齢者に限定はされますが、専門的口腔ケアをすればインフルエンザの発症を約1/10に抑えられるということにもなります。
★インフルエンザを予防するには
現在、インフルエンザの予防としては、
①十分な睡眠、無理をしない(免疫力の向上)
②人の多いところにいかない(感染の機会を減らす)
③うがい、手洗いの励行(ウイルスを体の中に持ち込まない)
④感染の機会が高い場所での、マスクの着用
ですが、新たに
⑤歯科医院での定期検診で歯周病菌を減らす
というのを追加してはどうでしょうか?
★クリーニングを受けましょう
どんなに丁寧に自分で歯磨きしても、汚れは6割程度しか取れていません。残った汚れは、歯科医院でのプロの手で掃除をする必要があります。当院では歯科衛生士が様々な器具や機械を使い、歯と歯の間や歯と歯肉の境目などの汚れ・歯垢(プラーク)・歯石を徹底的に除去し、歯周病や虫歯の発生を抑えることができます。
3か月~4か月に一度は、プロフェッショナルによる口腔ケアを受けてみてはいかがでしょうか。この時期、インフルエンザの予防効果もあるかもしれませんね。