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SDA バイオフィルムセミナー

2018.10.30

SDA バイオフィルムセミナー

こんにちわ 東京都府中市の歯医者「府中ワンデイデンタル」です

 

永きにわたってヒトは虫歯と歯周病と戦ってきた。
日本においては虫歯はだいぶ減ってきた印象を受けるが、歯周病の方はまだまだ多く見受けられる。
スエーデンでは人口の20%程度に歯周病の罹患が確認されているが、わが国では80%もの方々が歯周病にり患している。直接的に死に直結する疾患ではないが、放置すると確実に進行する。
では、この疾患罹患率の違いはどこから来るのであろうか?
その答えがGBTである。
GBTはGuided Biofilm Therapyの略称で、口腔内の常在細菌を炎症を起こさない程度にコントロールしようという考え方です。

定期的メンテナンスといえば、歯石除去、プラークコントロールでしたが、ここ10年くらいでヨーロッパでは徐々にGBTの手法が浸透し始めております。当院でもこれに基づいて定期的メンテナンスを行っている。
以前はお口のお掃除といえば 歯石除去と歯ブラシによるプラーク除去の指導でしたが、現在はプローブという器具を歯の周りのポケットの中に挿入しBOPつまりポケットにプローブを挿入した直後の出血の有無を確認します。
そして
この出血の有無及びポケットの深さによってそれぞれに対して治療を行い、口腔内の健康を図ります。
歯冠部、ポケットの深さ3ミリまで、それ以上の深部の三つに分けてバイオフィルムの除去を行います。
これによって バイオフィルム内で細菌がコロニー形成、成熟の段階で除去することになり、拡散を押さえます。
バイオフィルムは あって当たり前 介入しない限り除去は不可能 放置すると疾患になるので
定期的に除去するのが得策です。

歯周病は細菌が歯牙に付着することに対する生体の防御反応であり、コラーゲン組織の破壊を起こす。この反応は重度糖尿病患者の手指に起こる組織壊死と類似の病態である。
どちらも死に直結する疾患ではないが徐々に悪化していくのは明白であり、それゆえ病態の進行のコントロールつまり定期健診が必要となる。
天然歯牙を維持し食物を唾液と混和し経口摂取することは生体の生命維持において重要欠くべからざる要素であり、100年人生において健康寿命の大事な柱となることである。

SDAセミナーは年に数回AFD未来歯科研究会で行われます。ちなみに10月21日研修参加してまいりました。